最終選考上演作品

CORONA(光環)
「デヴォ・ルチ」
(愛知県・名古屋市)
上演時間:約40分

影絵人形操作:Ananto Wicaksono
映像:Yüiho Umeoka 音響:山本雅史
制作補助:西田有里

【上演作品紹介】
インドネシアの伝統芸能である影絵人形劇ワヤン・クリは、単に娯楽として親しまれているのみならず、古くから儀礼としての役割も担っており、本来は人と神々の世界を結ぶようなものであったと考えます。本作品では、そのようなワヤンの哲学的な価値、また芸術としての価値を考察し、映像と音楽との融合という現代のテクノロジーを使用した新しい方法によって再構築し、さらに深めようと試みています。伝統芸能の形式から逸脱することを恐れず、伝統芸能の本質を深めようとする試みとなります。

【劇団プロフィール】
2019年6月結成。ジョグジャカルタ出身のダラン(伝統的影絵芝居の人形遣い)として国内外で活動しているAnantoWicaksonoを中心に映像担当のYüihoUmeoka、音響担当の山本雅史の3名にて活動。
(出演歴)2019年12月:Lacking Sound Festival、台北偶戯館(台北)
2020年2月:サウンドパフォーマンスプラットホーム2020(愛知)
2022年9月:六本木アートナイト(東京)


魁士
「Dumbshow」
(神奈川県川崎市)
上演時間:約35分

作・演出・出演:魁士

【上演作品紹介】
タイトルのDumbshowとはセリフを使わないで意思を伝える為に使用されるマイムの事です。本作品でもセリフをほとんど使わず、パントマイムを使ったシチュエーションコント、コメディパフォーマンスをおこないます。ある場所のある部屋に暮らす神経質な一人の男の話。小さな事が気になってしまい眠れなくなってしまう、仕事が手につかなくなる。そんな誰もが体感したことがある出来事を面白おかしく演じています。

【劇団プロフィール】
2014年からコント、演劇、映画制作し、コントグループを結成しお笑い活動をする。
2016年から東京で吉田明美パントマイム企画スクールに入所し、パントマイムを学ぶ。
その後、様々なイベント、ライブなどに出演。年に一度パントマイムソロ公演を開催し、上演している。
日常におこる出来事を面白おかしくパントマイムや簡単なマジックを使って演じている。
見て下さった方が笑っていただける作品作りを心がけています。


特定非営利活動法人 舞台アート工房・劇列車
「どんぐりと山猫というはなし」
(福岡県久留米市)
上演時間:約40分

原作:宮沢賢治 脚色:かまほりしげる
演出:かまほりしげる
出演:かまほりしげる、やながなおこ、米満慶子
人形美術:やながなおこ

【上演作品紹介】
「どんぐりと山猫」は、ナンセンスでコミカルな童話です。でも物語のラストに、主人公一郎は我が家の前で孤独を背負って佇み、後悔します。展開とラストの異様なまでのコントラスト。それはなぜ?ここへのこだわりから、この人形演劇の主人公一郎は、現代の「学校にいけないこども」となったのです。この上演作品は楽しんで観る方もいます。まるで我がことのように観る方もいます。そして、「学校にいけないこども」は自分のこととして観てくれます。私たちの作品は、そんな作品です。

【劇団プロフィール】
私たちは「どんなこどもにも劇を!文化を!」をミッションとしたNPO。ですから人形劇団というよりも、社会課題の解決に文化からアプローチする団体。そういった方が正確かもしれません。
人形劇創造と社会課題の解決を両立させていくと、どうしても歩みがのろくなります。二つの分野をつなげながら歩むのです。
ですからかたつむりのような歩み。でも自負があるのです。それは地に足をつけて歩んでいること。だからへこたれないこと。これが、私たち劇列車です。